その言葉は誰の声?
こんにちは、小麦です。
みなさん卒業式や年度末のお仕事、本当におつかれさまです。
先日、担任していた6年生3人が無事に卒業しました。今はひとまずほっとしています。
今年度、特別支援学級といえど、初めて6年生を担任させていただきました。
「初めての卒業式は一生忘れない」と先輩方がおっしゃっていたので、
きっとわたしの心にも残っていくんだろうなあ…と思います。
わたしにとって、この1年は苦しいものでした。
・前年度に担任された先生がとっても素敵な方で、保護者も子どもも同僚からも信頼が厚い
・前任(4月まで)の先生も、保護者対応が上手(わたしが産休代替の臨任になったため)
・わたしにとっては初めての高学年。心も育ってきていて、純粋なところと、思春期ぽいところがあり、上手な接し方が分からない
・学習は一生懸命やる子たちだけれど、どんな学習が「楽しい」と感じているのか分からない
こんな思いが1年間続きました。
でも、終わってみて、よく思い出してみると、保護者とトラブルになったこともないし、
勉強がつまらないと言われたこともありませんでした。
前年度担任された先生から「来年度はこの子たちを小麦先生に託したい」と推薦していただいていたのでした。
誰からも「あなたじゃだめ」「あなたは頼りない」「前の先生がよかった」とはっきり言われたことはありませんでした。
誰かから言われる代わりに、自分が自分に言っていたのかもしれません。
「わたしじゃだめ」「わたしは頼りない」「前の先生の方がよかったに決まってる」。
もちろん、まわりの言動から察したこともあるだろうけれど、
必要以上に周りを気にして、どんどん落ち込み、自信を失くしていく自分がいました。
卒業式を終え、少し落ち着いて考えてみると、
「そんなに気にしなくてよかったのでは?」と自分にも言えるけれど、
渦中にいるときは、どんなに温かい言葉をかけてもらっても、気付けませんでした。
前回のYOUKYOUカフェ@東京 【 ブログリンク『苦しいときは「苦しい」。』】で参加者の方が言ってくださったように、
この経験を生かして、今度は誰かを救えるといいな、と思います。
担任した子たちが、笑顔で卒業してくれてよかったです。
ほかの支援級の子を含めた5名にひとりずつ言葉をかけたあと、
「あんなに練習を真剣にやり、
あんなに立派な返事をし、
しっかりと前を向いて、
大勢の人の前を歩けたみんなだから、
中学校も 絶対大丈夫。
自信をもって前へ進んでね。」
と話をしました。
本当に大丈夫だと思ったから。
大人から「大丈夫」って言われると、少しは安心できると思うから。
そして、わたしも「小麦先生は大丈夫だよ」って言ってもらいたかったから。
勝手に誰かの声を代弁して、自分を傷つけるという、なんともかわいそうなことをしていたわたし。
なければいいけれど、そんな経験がもしもある方がいるならば、
話をしっかり聞いてあげたいし、力になれたらなあと思います。
YOUKYOUカフェにもぜひいらっしゃってください。
2019年3月23日